廃業する「木挽町辨松」本店=4日(芹沢純生撮影) |
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東京・歌舞伎座向かいにある創業百五十二年の弁当店「木挽町辨松(こびきちょうべんまつ)」(東京都中央区)が今月二十日で廃業する。経営難から事業譲渡を模索し、まとまりかけていたが、新型コロナウイルス禍が最後の追い打ちをかけた。明治から令和まで、歌舞伎俳優や観客らに親しまれた老舗は、惜しまれながら幕を下ろす。 (原田晋也)
「うちの弁当を食べてねえ歌舞伎役者さんは、まずいねえな」。五代目社長の猪飼信夫さん(67)は「歌舞伎座前の辨松」として愛されてきた店の歴史に胸を張る。尾上菊五郎さん、中村勘三郎さん(故人)、市川海老蔵さん、中村獅童さん…。店の味をひいきにする名優の名を次々挙げる。それだけに「ただ残念。本当に残念だ」と遠くを見た。
一八六八(明治元)年創業。当初は、かいわいにあった芝居小屋の升席に仕出し料理を運んでいた。歌舞伎座の中に店があった時期もある。観劇のお供や、小唄や踊りの発表会、役者のお祝いごとなど、さまざまな場面で親しまれてきた。
定番のおかずは卵焼き、照り焼き、きんとん、うま煮。砂糖や濃い口しょうゆをふんだんに使う甘辛い味が特徴だ。冷蔵庫がない時代、時間がたってもしっかりした味わいを楽しめるようにと作られた江戸時代のレシピを一切変えずに受け継いできた。
しかし、時代の変化で端午の節句や上棟式など、仕出し弁当を食べる場面が減少。何とか持ちこたえてきたが、今年三月、支店を出していた東京・渋谷の東急東横店が閉店したことが響いた。後継者難や設備の老朽化などもあり「余力があるうちに」と廃業を決意した。
のれんを守ろうと、事業譲渡の話がまとまりかけていた折、ウイルス禍が直撃して頓挫。ここ二カ月ほどの売り上げは、通常の五分の一から六分の一ほどに落ちこんだという。猪飼社長は「コロナが廃業理由の中心ではないが、このまま続けていたらそうなっていた」と明かした。二十日まで無休で営業する。
「本当に残念だ」と廃業を惜しむ猪飼信夫社長=いずれも東京都中央区で |
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April 05, 2020 at 05:52AM
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新型コロナ>名優ひいき 弁当店閉幕 創業152年 歌舞伎座前の辨松(べんまつ):社会(TOKYO Web) - 東京新聞
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