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大規模イベント「IFAリアル開催」の成果は? スマート家電の展示も振り返る(マイナビニュース) - Yahoo!ニュース

世界最大級のエレクトロニクスショー「IFA」が、ドイツ・ベルリンで9月3日~5日の会期で開催されました。2020年は新型コロナウイルス感染症が拡大したことを受けて、初めてリアルとオンラインのハイブリッド方式が採られました。筆者も自宅で3日間、カンファレンスを中心にオンライン取材しました。 【写真】2021年のIFAは、ベルリンで9月3日~7日の開催を発表。すでに約6割のスペースに出展予約の申し込みとのこと リアルとオンラインで実施されたIFAの成果 IFAは1924年にドイツの放送技術展として始まり、以後は国際コンシューマーエレクトロニクスショーとして発展を遂げます。2006年から開催周期が隔年から毎年に変わり、2008年にはホームアプライアンス(白物家電)の分野を取り込んでさらに大きくなりました。その後も2017年にはITスタートアップの祭典「IFA NEXT」、2018年にはコネクテッド・モビリティの分野を包括するイベント「SHIFT Mobility」を併催しながら、総合エレクトロニクスショーとして成長を続けています。 2020年のIFAも当初は、9月4日から9日までの6日間、プレス向けのイベント期間を含めて全8日間で開催することが決まっていました。ところが新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大規模なイベントが次々に開催中止・延期を発表します。 IFAを主催するメッセ・ベルリンは2020年5月にオンライン記者会見を開き、今年はイベントに参加できるビジター数を1日上限5,000人に絞り、なおかつ完全事前登録制とすることをアナウンス。新型コロナウイルスの感染防止策を徹底的に張り巡らせながら、期間を3日間に短縮したIFA2020をベルリンでリアル開催することを宣言しました。 イベントに参加したくても足を運べない人々のためにオンライン経由で展示を視察したり、商談を交わせるスペースも同時に作りこんだりしながら、IFAをリアルとオンラインのハイブリッド方式で行うこともこの時点で明らかにされています。間もなく誕生から100年を迎えるイベントが未曾有の困難をどのように乗り越えるのか、各方面から関心の目が注がれました。 最終的に、IFA2020には30カ国から1,450の出展社が集まり、150社がメッセ・ベルリンのホールにブースを構えたそうです。OEM・ODM関連の出展社が多く集まる生産・調達関連のソーシングショー「IFA Global Markets」は、元もとドイツ国外からの出展が多いイベントだったため、残念ながら開催中止になりました。それでも、IFA2020の各カンファレンスとスタートアップのピッチセッションはオンラインでリアルタイム配信が行われたほか、バーチャル展示ブースの機能を持たせた「IFA Xtended Space」も開設。商談エリアの「IFA Business Lounge」も、トレードビジターを中心に利用されていたようです。 IFA2020で語られた「欧州スマート家電のトレンド」を振り返る ここではホームアプライアンス分野のトレンドについて少し振り返ってみます。 欧州でもやはり、新型コロナウイルス感染症の影響が多くの人たちのライフスタイルに及んでいるようです。「巣ごもり生活」をせざるを得なくなった春以降、おもにキッチンやランドリー関連の製品が売れ行き好調のようです。ホームネットワークに接続して、モバイルアプリやクラウドAIと連係するスマート家電が特に人気とのこと。地元ドイツを中心に、欧州で強い家電メーカーのボッシュ、シーメンス、ミーレがカンファレンスで口をそろえながら、スマート家電の新製品を発表しました。 LGエレクトロニクスは、冷蔵庫で保冷中の食材に対して消費期限を登録しておくと、AIが冷蔵庫の食材を活用したレシピを提案し、足りない食材や調味料をスマホに知らせてくれたり、ユーザーが選んだレシピをオーブンなど宅内のスマート調理家電に自動調理プログラムとして送るスマート連携機能を紹介しました。LGエレクトロニクスのプレジデント兼CTOのI.P・Park博士は、カンファレンスのステージで「スマートキッチンはもはや調理を助けるだけでなく、ユーザーの健康的な暮らしを見守るヘルスケアデバイスとして本格的な進化を始めた」と強調しています。 各社が発表した洗濯機の新製品も、インターネットに接続して、AIやモバイルアプリと連動。衣類の素材や量に合わせた洗濯コースを自動設定する機能を搭載しています。 ミーレとボッシュは、コードレスタイプのスティック掃除機を発表。欧州でも数年前にロボット掃除機が市場を席巻しましたが、現在のブームは、より小回りがきくマルチユーティリティなスティック掃除機に移ろいつつあるようです。 Withコロナ時代のイベント開催、オンラインは本当に「正解」なのか? 筆者は毎年、IFAの期間中はベルリンに足を運んでいましたが、今年は初めてすべての取材をオンラインでやらなければならないことに戸惑いがありました。日本からドイツへ渡航する手間がなかったり、外国語のカンファレンスをオンデマンド視聴で落ち着いて繰り返し確認できたりするところは、楽でよかたっともいえます。でも、やはり実際のモノやサービスに触れながら、作り手であるメーカーの方々にコンセプトや使い方を詳しく聞いて、記事でお伝えする情報に厚みを加えたり、イベントレポートに血を通わせることができなかったことに悔しさもあります。 コロナ禍で状況が刻一刻と変わる中、IFA2020を形にした主催者の努力には敬意を表します。今後はウィルスとの共生が求められる環境の中で、大規模な展示会を今まで通りの方法で開催すること、そして参加することが難しいのもよくわかりました(治療法やワクチンが確立されれば話は変わってきますが)。 展示会・見本市、トレードショーのような大型イベントはエレクトロニクスの分野に限らず、あらゆる業界の発展に欠かせないものと思います。今後もこれをベストな形で続けていくために、あらゆるイベント運営者と出展社が力を合わせて、見えてくる課題に対する答えを探す必要があるのではないでしょうか。 著者 : 山本敦 やまもとあつし ジャーナリスト兼ライター。オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。独ベルリンで開催されるエレクトロニクスショー「IFA」を毎年取材してきたことから、特に欧州のスマート家電やIoT関連の最新事情に精通。オーディオ・ビジュアル分野にも造詣が深く、ハイレゾから音楽配信、4KやVODまで幅広くカバー。堪能な英語と仏語を生かし、国内から海外までイベントの取材、開発者へのインタビューを数多くこなす。 この著者の記事一覧はこちら

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