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「たらこスパゲティ専門店」のたらこスパはやっぱり圧倒的にうまかった - メシ通

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※この記事は緊急事態宣言前の2020年3月に取材したものです。

「たらこスパゲティ専門店」はやっぱり圧倒的にうまかった

いつものようにSNSチェックをしていたところ、渋谷にたらこスパゲティの専門店が出来るという投稿が飛び込んできまして。

「これはやばいぞ、いつのまにこんなのできたんだ……」と、すぐ詳細を検索しましたがオープン当日はスケジュールが合わずに伺えずじまい。

ネットで皆さんの投稿をみると、とにかく初日からとんでもない長蛇の列ができていることが伺えました。

さすがに観念して、ちょっと落ち着いてから平日に伺うことに。

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そしてそしてついにこの日、巷で噂の「東京たらこスパゲティ」に行ってきました。

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渋谷駅、東口を出まして……

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徒歩約1分ですぐに看板が見えてきます。

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看板メニューの「炙りたらこのお出汁スパゲティ」が美味しそうです。

出汁をかけて食べるスパゲティなんて聞いたことありません。未体験でワクワクします。

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1階の店内はとてもきれいで、奥行きのあるゆったりしたカウンター席のみになります。

中島さん(以下・敬称略):いらっしゃいませ。おまちしてました。

本日ご案内いただく開発担当者の中島さんです。 

さっそく看板メニューの「炙りたらこのお出汁スパゲティ」を注文させていただきました。

噂のお味は?

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まずは一食分の特製の麺をとり、鍋でラードを温めます。出汁にコクを持たせ、たらこの塩加減を丸くするためなんだそうです。

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茹でた麺とラードを絡めます。

中島:この麺が、国内産硬質小麦を使用し、タピオカが練り込んである専用の麺です。生麺とも乾麺とも違う第三の麺と言われていて、茹で上げてから食べている間の20分以上、モチモチとした食感が続くように工夫されています。

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そして沢山の薬味のなかから……

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たらこを取り出し、お出汁を絡めて味をつけます。

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岩のり、大葉、ゴマ、ミョウガ、ネギ、とびっこを盛り付けていきます。

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次にたらこの表面を炙り、一度冷ましたものを

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カットして

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トッピングして完成。添えられたシソの実がなんとも華やかです。

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▲炙りたらこのお出汁スパゲティ(979円)

まさに和風。お茶漬けをイメージさせるような今まで見たことのないタイプのたらこスパゲティです。

中島:当店では器や味付けだけの和風スパゲティではなく、盛り付けや所作も含めて、「和食」を体験していただきたいと考えています。そのため最初からお出汁がかかっているスープスパゲティではなく、お客様ご自身のタイミングでお出汁をかけていただきたい。ここはこだわっている部分です。
焼くのに少し工夫が必要ですが、たらこも皮が薄くて食感のよい高級なものを選んでいます。鰹と昆布のお出汁も毎日お店でとっているものです。

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──なるほど、途中で自分でお出汁をかけると、ひつまぶしのように味変を楽しめますね。最初からスープに浸った状態で提供されるよりも「和食」をいただいている気分になります。なんといってもこのビジュアルのインパクトは大きいですね。

中島:はい。今回このお店を出すのにあたり、これまでにもあった普遍的で皆さんの好きなものを、今までになかった形で体験して欲しい、というテーマで考えました。そこで出たアイディアが皆さんお馴染みの「たらこスパゲティ」。しかもこれまでにない「和食」のスタイルで、しかも気軽に楽しんでいただける価格で提供したい……ということでこのような形になりました。

──たしかに和風のスパゲティは沢山ありますが、「和食」のたらこスパゲティはこれまでなかったかもしれません。まさにこれは和風というより「和食」というイメージです。

中島:私自身は料理人としてのスタートが和食からなんです。また和食とイタリアンと両方を体験して、自分なりにこうゆうものを形にしたいと考えて出た結論でした。器や味付けでの「和風」ではなく、あくまで「和食」のたらこスパゲティを食べていただきたいという思いです。毎日お店でとっている出汁の香りも是非味わっていただきたいですね。

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おお! 美味しい。

確かにモチモチしていて新食感です。生麺ともまた違いますね。

トッピングも出汁も相性抜群です。たっぷりのたらこは、なんとたらこ丸ごと1本の総重量の半分、約70gも入ってるんだそうです。

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お好みで、テーブルに赤山椒、柚子七味も用意されてます。

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▲白味噌と豆乳の明太クリーム(1,089円)

土鍋で提供される「白味噌と豆乳の明太クリーム」も、炙りたらこのお出汁スパゲティに次ぐ人気です。自分で蓋を開けて食べる冷めない土鍋がありがたいです。

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ベースのパスタは同じものでこちらは平打ち麺。

白味噌と豆乳の明太子クリームスープにトッピングはたらこ、とびっこ、ゴマ、ネギと手堅い内容で、トロッとしていて、なかなかの食べごたえです。

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▲塩辛とやりいかの明太スパゲティ(979円)

こちらはスープタイプではないスパゲティです。

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やはりモチモチ麺とたっぷりのやりいかと岩のり、たらこと大葉との相性は抜群です。基本のたらこスパゲティがそもそも美味しいですね。

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店内にはお酒もあり、食事をしながらゆったりとした時間がすごせます。単品の炙り明太子やとろろ、日本酒以外にワインの用意もあるそうです。

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2階には2名様用のテーブル席もあります。

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カウンター席は1階だけでなく2階にもあり、お一人様も落ち着いて過ごせそうです。

中島:お席は、以前ここにあった弊社のグループ会社の店舗と比較すると40%に減らしてゆったりと配列しています。また以前と違い2階の客席もありますが、お陰様でオープンから現在まで行列が絶えたことはありません。

──たしかに、オープンのスペシャル価格期間だけなのかと思ったら、平日の今日もオープン前からの行列で驚きました。

中島:しかも場所も渋谷という、新しいことにチャレンジするのにはピッタリで、駅からも近くアクセスも最高な1番いい場所を用意できたと思います。

──そうですね。まさにこれからといえる渋谷駅の東口に出店というのも大きいですよね。よくこの場所が確保できましたよね。

中島:はい、実はこの場所を系列会社の「かつや」に譲っていただきました。そのお店の売上も悪くなかったのですが(笑)。
また、たらこスパゲティの歴史は70年ほどとなり、渋谷の「壁の穴」さんが発祥だといわれていますが、その聖地である渋谷でこのお店をスタートできたこともよかったと思います。渋谷には他にもたらこスパゲティを提供されている有名店もいくつかあるんです。

──なるほど、たらこスパゲティといえば渋谷なんですね。でもそのなかでひときわ目立つというのはむずかしいことでもありますよね。

        

中島:はい、実はお店をオープンするにあたり、まず看板から先に作りました。そこでも皆さんに気にかけてもらっていたようなのですが、情報を解禁してすぐにインフルエンサーさんたちが取り上げてくれて、オープン前日の投稿に20万「いいね」をいただいたんです。期待値が高いというのを実感しました。

──客層はいかがですか? 外国人の方にも興味を持たれそうですし、年配の方にも好まれそうな和風ならではの強みがありそうですが。

中島:それが行列のせいか外国の方や年配の方はまだご利用は少ないですね。もともとは女性の方がひとりでも利用しやすいお店にしたいとは考えてましたので、そこは成功してるのかなとは思います。男性は休みの日に大学生風の方とかが多いですね。

──正直、ここまでの反響を予想していましたか?

中島:いえ、大変驚いています。確信はありましたがここまでの行列になるとは想定外でした。

──そうなんですね、でもこれだけのものを千円程度でいただけるとなると、絶対食べたくなりますよね。

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▲たらこと豆乳のカルボナーラ(1,089円)と、生姜の炊き込みご飯(またはサラダ)と本日のおばんさいのセット(+220円)

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こちらのセットには本日のおばんさいと、生姜の炊き込みご飯かサラダが付いてきます。

──ちなみにメニューの人気ランキングはどんなかんじでしょうか。

中島:やはり看板メニューの、「炙りたらこのお出汁スパゲティ」、次に「白味噌の豆乳明太クリーム」。その次は、たらこを明太子に変えた「炙り明太子のお出汁スパゲティ」と続いて、「とろろ明太 大葉のソース」の順番ですね。

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やはり看板メニューは強いですね。

このインパクトでこの値段なら、まず最初に注文すべきは「炙りたらこのお出汁スパゲティ」ですね。見た目の上品さのわりに薄味過ぎずボリュームもあり、食べごたえがあるのが嬉しいところです。

他のメニューも制覇したいので、絶対また来たいと思いました。

現在お店は消毒液の設置などのコロナ対策も万全な状態で営業されております。

  

店舗情報

東京たらこスパゲティ 渋谷

住所:東京渋谷渋谷1-14-8 宮益SKビル1F
電話:03-5962-7025
営業時間:11:00~23:00(LO : 22:00)※変動あり要確認
定休日:なし

www.tokyotarako.com

書いた人:大盛頼子

大盛頼子

(おおもり・らいす)ライター。お仕事で訪れた世界各地の店で、生姜焼きを注文して食べます。白いごはんも大好で大盛りサービスのあるランチ店では必ず大盛り(あれば特盛)を注文。最近は健康を考えて普通盛りにしていますが、若い男子が「ご飯少なめで」といっているのを見ると説教したくなります。最近近所のお米マイスターのいるお米屋さんが長い歴史に幕を降ろして閉店してしまいました。寂しいです。

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