東京駅直結の八重洲地下街（中央区）で、連日行列ができている。９月にオープンした「マスクドットコム」は２００種類を超えるマスクが手に取って選べるファッションマスク専門店。店員が「マスクコンシェルジュ」として相談に乗ってくれることも人気の秘訣だ。
約２０坪の店内には壁一面に色とりどりのマスクが並び、客は鏡の前でにらめっこする。雰囲気は洋服店のようだ。一度に入店できる人数に限りがあるため、入場制限が設けられている。マスクドットコムはイオングループでファッションブランドを展開するアパレル会社「コックス」が運営する。緊急事態宣言発令中にオリジナルマスクをオンラインで数種類販売していた際、「サイズが分からない。実際に見て購入したい」という声が相次いだことからリアル店舗が構想され、「マスクを選ぶ楽しさを提供する場」を目的にオープンに至った。
価格帯は５００円～千円程度のものが中心で、一番人気は「さらマスク（３枚セットで税抜き１５００円）」。接触冷感や保湿、抗菌防臭加工がされている。子供向けを含む３サイズで１２種のカラーが選べ、１サイズのみだが柄も１９種取りそろえるというラインアップだ。ほかにもスポーツ時の着用を想定したものや、和紙やシルクの天然素材でできたものまで幅広い。
店舗の立地は東京駅が新幹線の発着駅で、人の往来が盛んなことから選ばれた。オフィス街でもあり、仕事帰りの働き盛り世代が客層の中心かと思いきや、同社広報担当の梶高梓さんは「１０代から高齢の方まで本当に幅広い」と話す。男女比ではやや女性が多いが、客層に隔たりはないという。
アパレルの強みを生かし、店員は「マスクコンシェルジュ」として接客する。梶高さんによると、客からの相談で集中するのは肌荒れやサイズ感だが、中には「発表会にふさわしいものがほしい」といったファッション性の高さを求められることも。マスク着用が日常になることでニーズも多様化しているようだ。
仕事で群馬から来たという会社員の男性（５５）は「男性でも入りやすい雰囲気。ネットでマスクを選ぶのもいいが、パッと見て選べるのは便利だし、楽しい。家族の分も含めて購入した」と話した。（飯嶋彩希）
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November 01, 2020 at 06:00AM
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コンシェルジュに相談も…マスク選ぶ楽しさ提供、専門店が盛況 - SankeiBiz
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